Salesforce Service Cloudとは?
Salesforceサービス・クラウドとは何でしょうか?そして、メーカーはSalesforceサービス・クラウドをRootstockクラウドERPと組み合わせることでカスタマーサービスをどのように改善できるのでしょうか?
Salesforceサービス・クラウドは、カスタマーサービス業務を効率化するのに役立つカスタマーサービス管理プラットフォームです。お客様と迅速につながり、問題を解決できるようにします。 サービス・クラウドを使用することで、サービスプロセスの自動化、ワークフローの効率化、そしてよりカスタマイズされたお客様サービス体験を提供します。
メーカー向けSalesforce Service Cloudの主な機能と利点
Salesforce Service Cloudは、次のような幅広い機能とメリットをメーカーに提供します。
- ケース管理 – すべてのケースやお客様とのやり取りの詳細、成り行き、履歴への容易なアクセスと、自動化されたプロセスを組み合わせることで、ケースを迅速に解決します。
- エージェントワークスペース – 使いやすいサービスコンソールを使用して、コールセンターの従業員が1つの画面からケースをシームレスに処理できるようにします。 コールセンターの従業員に、生産性向上ツールや、すべてのお客様を360度の視野で把握できるツールを提供します。
- ナレッジマネジメント – 推奨記事と最適化された記事検索により、迅速なケース解決を推進し、従業員の生産性を最大化します。
- サービスプロセスの自動化 – エンドツーエンドのワークフローを作成して、再現可能なビジネスプロセスを自動化およびスケーリングします。ドラッグ&ドロップで使いやすい構造です。
- オムニチャネル・ルーティング – メッセージング、チャット、ソーシャル、電子メール、音声など、あらゆるチャネルのケースを、スキルセットと専門知識に基づいて適切な従業員に自動的にマッチさせます。
- サービス分析 – 構築済みのダッシュボードを使用して、従業員の業績、主要KPI、チャネルの使用状況をあらゆる場所から監視し、チームの効率を高めます。
優れたサービスにシームレスなERPとCRMの統合が必要なのはなぜですか?
お客様中心の製造業が主流のこの時代において、お客様は質問への素早い回答と迅速な問題解決を期待しています。 製造業者は、サービス提供において競合他社を上回るというプレッシャーに常にさらされています。競合他社のサービスを上回るには、お客様を360度の視野で把握できるような手段など、サポートチームに可能な限りの優位性を提供する必要があります。 そして、ERPとCRMのシームレスな統合のみが、この優位性を実現できます。
お客様は迅速な回答を期待しています
お客様はサポートに連絡する際、迅速な回答を期待しています。 連絡した際に、保留にされてから別の人物に転送されて同じ情報を繰り返し説明することほどイライラすることはありません。 お客様は迅速な回答を期待しており、連絡した際にすぐにでも回答を必要としています。
サポートに連絡するお客様は、従業員が自社についてすべてを知っていることを期待しています。 お客様はあなたが一つの会社として運営していることを前提として考えています。 従業員がERPまたはCRM情報にアクセスできないために部門間を行き来すると、組織の印象に悪影響を及ぼします。
全ての従業員が「私の注文の状況について教えてください。」または「請求書のコピーを提供していただけませんか?」といったお客様からの質問に答えられる必要があります。
ERPとCRMの間の溝が、質の悪いカスタマーサービスを提供する根本的な原因であってはなりません。 ERPとCRMを統合すれば、その溝を埋めることができます。そして、お客様からの問い合わせに即座に回答するのに必要な情報を、サポートチームのメンバー全員が入手できるようになります。 あらゆる情報にアクセスできない限り、従業員は業務を遂行できません。リアルタイムで360度すべて見渡せる情報が必要なのです。
お客様とのやり取りが必要なプロセスにはERP-CRMの統合が必要となります
カスタマーエクスペリエンスの最適化が重要であることは、誰もが認めるはずです。 お客様とやり取りを行い、ERPおよびCRMの要素を含むプロセスとアクティビティをうまく調整する必要があります。 これらのプロセスとアクティビティは、販売と販売注文の処理、RMA処理、部品交換プロセス、製品の改定と保証の管理、必要な製品の有無などの在庫に関する質問に対応できなければなりません。 これらのプロセスが遅く、面倒で、エラーが発生しやすいと、お客様はCRMとERPの間の溝にはまり苦労します。
つまり、システムがどれだけうまく統合されているか、またはどれだけうまく統合されていないかをお客様自身が体験することになるのです。
Service CloudとRootstockクラウド ERPの統合
Salesforce Service CloudとRootstockクラウド ERPを使用すると、シームレスな統合により、CRMとERPの境界がなくなり、優れたカスタマーサービスを提供するために必要なすべてのツールが提供されます。
お客様からのお問い合わせへの回答
サポートチームは、統合されたアプローチなしでは、お客様からの問い合わせに迅速かつ正確に答えることはできません。 Service CloudとRootstockを使用することで、サービス担当者(またはすべての従業員)は、顧客のすべての要件に1つの画面からアクセスできます。
目標は、初回コールでの問題解決と対応までの時間を増やすことです。 これには、すべての従業員がアクセスできる360度の視野が重要です。 これにより、お客様が部門をたらい回しにされるといった問題が解消され、カスタマーサービス担当者の生産性も向上します。
発送状況/変更管理
お客様から最もよく聞かれる質問の1つとして、「私の注文の状況について教えてください。」が挙げられます。 これは、お客様対応のすべての従業員がERP内の情報にアクセスする必要があることを意味します。
受注設計や受注生産では、注文の処理状況を確認するために、お客様がヘルプデスクやサービス部門に問い合わせをしてくることがあります。
お客様は製品構成の一部を変更したいと考えているかもしれません。 RootstockがService Cloudと統合することで、サービス担当者は顧客の状況を可視化できます。この情報は、プロセスを推進する発注または作業指示にリンクしています。 たとえば、注文がプロセスのどこかで遅れたり、特定の部品の資材が不足したりする場合があります。 サービス担当者はその情報を掘り下げることで、ベンダーが配達に遅れていることを確認したり、新しい納品日を確認したり、Chatterまたはタスクを使用してエスカレーションしたりすることができます。
サポート履歴の調査
Rootstockクラウド ERPには、サポートコールの解決に不可欠な情報が含まれています。 このデータはERPの一部であるため、この情報を顧客担当者が利用できるようにするための統合は、カスタマーサービスにとって非常に重要です。
たとえば、RootstockクラウドERPデータにはシリアル番号ごとの製品構成情報が含まれているため、サービス担当者はデバイスのシリアル番号を検索できます。 お客様がシリアル番号12345について問い合わせても、サービス担当者はそのシリアル番号の製品がいつ出荷されたかをすぐに見つけられます。また、そのシリアル番号に関連付けられている販売注文もすばやく特定できます。
再処理のために返品されたアイテムなど、アイテムに対するすべての変更履歴を表示できます。 シリアル化されたアイテムの親とそのコンポーネント間のリンクもすべて表示できます。 繰り返しますが、これはRootstockクラウド ERPで利用可能なデータです。
RMAの処理
返品許可(RMA)プロセスを効率的かつ正確に実行するには、ERPとCRMの両方が必要です。
Salesforceと統合されたRootstockクラウド ERPを使用すると、サービス担当者は、販売注文の配送業者、請求書、またはSalesforceサービスケースからRMAを作成し、返品されるアイテムに固有の詳細を含めることができます。 たとえば、製品が顧客の仕様を満たしていない場合、サービス担当者は元のケースに自動的にリンクするRMAを作成できます。
サービス担当者は、お客様の保証に応じて、交換または修理のオプションを無償、一部有償、または有償でお客様に提供することもできます。 交換は代替品の場合もあれば、交換品の場合もあります。 修理が必要な製品や機器の貸し出しであれば、サービス担当者は再生作業指示書を作成することができます。
保証サービスと販売
保証サービスまたはアップセルを実行するには、サービス担当者はERP情報を必要とします。 Rootstockを使用すると、サービス担当者は、製品が保証期間内であるかどうか、または顧客が延長サポートプランを持っているかどうか、および製品の出荷情報を確認できます。
Rootstockクラウド ERPを使用することで、ユーザー定義の保証タイプを簡単に作成して、さまざまな保証期間と有効期限を初期化し、デバイスの履歴内のリンクされたケース、返品、サービス注文から関連する取引と顧客情報にすばやくアクセスできます。
コンプライアンスおよび品質管理
多くのメーカーにとって、カスタマーサービスは品質管理と密接に関連しています。 特に、品質の低下やお客様に関する問題が、患者の健康と安全に直接影響を及ぼす恐れがある医療機器製造では、カスタマーサービスと品質管理が密接に関連しています。
SPR Therapeuticsのサクセスストーリー
ある会社のサクセスストーリーが理想的な例です。 SPR Therapeuticsは、非オピオイドの低侵襲性疼痛治療オプションを設計、製造、商品化しています。
同社は早い段階で、CRM、在庫管理、品質管理などの社内システムが事業計画をサポートしていないことに気が付きました。 重要なデータ同士が接続されておらず、非効率的であり、十分に活用できていませんでした。 彼らが必要としていたものは、ビジネスを妨げるのではなく、ビジネスをサポートするテクノロジーでした。
SPR Therapeuticsは、Salesforce Cloud プラットフォームにRootstocクラウド ERP、Salesforce CRM、ComplianceQuest EQMSを実装しました。 ComplianceQuestは、Salesforceのプラットフォーム上でネイティブに構築および実行される100%クラウドベースのエンタープライズ品質管理システム(EQMS)です。
製品の品質と患者の満足度がSPR Therapeuticsの最優先事項です。 医師や患者からのフィードバックは不可欠であり、クレームは製品の性能、必要な改善、優先度を理解するための尺度として使用されます。 クレーム処理の改善は、SPRが新システムを導入する目的の一つでした。
2019年8月に新しいシステムを導入する以前、未解決のクレームの数が急速に増加していました。 エンジニアリングチームによってフィールドに投入された製品の改善とクレーム処理の効率化により、売上高は継続的に増加し続け、未解決のクレーム数は大幅に減少しています。
次のグラフは、SPR Therapeuticsの未解決のクレーム数の減少をを示しています。
さらに、クレームの調査と解決にかかる時間も平均60%短縮しました。
SPR TherapeuticsがRootstockとSalesforceを利用してどのように成功したかに関する詳細は、こちらのカスタマーストーリーをダウンロードして実際にご確認ください。